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立山町行財政改革大綱

平成15年9月24日 
1.はじめに

立山町では、昭和61年3月の「立山町行政改革大綱」を経て、平成8年9月「第2次立山町行政改革大綱」を策定、翌平成9年3月には同実施計画を定めて行政改革に取り組み、民間委託の推進、職員の定員管理及び給与の適正化、町単独補助金の整理合理化、近隣市町村と連携した広域行政の推進など一定の成果をあげてきた。しかし、長期化する景気の低迷の中で、町税収入の減少を始めとした財源不足により厳しい財政運営を強いられる事態に直面しており、従来の行財政運営手法では時代の変化に機敏に対応することは困難な状況になっている。

本格的な少子・高齢化の進行や急速な高度情報化への対応、また、本年8月の環境ISO14001の取得を機とした環境に配慮したまちづくりなど多くの新たな行政課題に積極的に取り組んでいくためには、住民の主体性と自己責任を尊重し、行政の役割分担を見定めた簡素・効率的で透明性の高い行政運営への転換を図ることが必要である。

また、平成12年4月からの地方分権一括法の施行、国の行政改革大綱や市町村合併支援プランなどを受けて新たな行財政改革が推し進められていることから、社会経済環境の激しい変化を見据えて「分権型行政」へとこれまで以上に踏み込んだ行財政システムの構造改革に取り組むことが求められている。

こうしたことから、「豊かな自然 水と緑と 人が輝く躍動のまち立山」の実現に向けた第8次立山町総合計画の定める施策を基本にしつつ「地域経営改革」の視点で町政運営全般について抜本的に見直し、地方分権の時代にふさわしい行財政基盤の確立を目指す新たな行財政改革を進めるため、ここに、大綱(第3次)を定める。


2.改革の基本課題

行財政改革を推進するにあたっては、将来を見据えて次の3点を基本課題として抜本的な改革に取り組む。

(1)経営的視点を導入した行財政運営の確立

「行政はサービス業である」ことを念頭に置き、町民一人一人が「世界に誇れる立山町」を実感できるよう、時代に合った利便性の高い行政サービス、住民が真に必要とするサービスを効果的、効率的、経済的に提供することができる新たな仕組みを構築する。
このため、住民との協働のもと、経営資源(ヒト・モノ・カネ)を有効に活用し、「経営」の視点を重視した行財政運営の確立を目指す。

(2)町民の満足度と成果を重視する町政運営の確立

多様化、高度化する住民ニーズを迅速、かつ、的確に把握し、施策に対する住民の満足度の向上に努める。
町行政の主役でありサービスの利用者、そして納税者である住民を顧客として位置付け、限られた財源と人員を効果的に活用し、住民は何を望んでいるか、住民は現状をどのように評価しているか等、常に住民の目線で考え、住民の満足度向上を目指す「顧客志向型」の行政運営を推し進める。
また、目標とした成果を検証・改善しながら、質の高い行政サービスを目指す。

(3)財政の健全化

現在、長引く景気低迷の影響を受けての町税収入の減少を始め、国の地方行財政改革に伴う地方交付税制度の見直しなど、町の根幹的歳入において減少こそあれ増加が見込めない状況にある。
一方、地方分権の推進や少子・高齢化社会を迎えて、社会経済情勢の変化に伴う多様化・高度化する住民ニーズへの対応や、学校を始めとした公共施設の老朽化対策、生活関連施設である道路・下水道の整備など行政の果たすべき役割は増大し、財政需要は拡大している。
このような極めて厳しい財政環境にあって、限られた財源の中でより充実したサービスを提供するため、行政組織、運営の簡素・効率化はもちろんのこと、財政の健全化に向けた独自の積極的な取組みを行う。


3.重点事項

基本課題の達成を目指し、次の項目を重点事項とした改革に取り組む。
また、実施計画では、この重点事項毎に目標を設定するなど効果的な取組みを目指す。

(1)組織機構の見直し

組織・機構の見直しにあたっては、複数の課を横断する政策課題や時代の変化に適時、的確に対応できる組織・機構の整備を図る。
伝統的な縦割り組織の弊害が払拭されるとともに、意思決定の迅速化や、新たな行政課題にも迅速に対応しうるよう現在の課制組織の枠組み再編と、責任と職務権限の明確化の下での職階のフラット化を行い、柔軟性に富み、機動性にも優れた、新しい組織・機構のあり方を検討、早急に整備する。

(2)事務事業の見直し

新たな行政課題や多様化・高度化する行政需要に的確に対応し、最少の経費で最大の効果を挙げられるよう、職員一人一人が常にコスト意識を持つとともに、民間企業の発想・手法(顧客志向、成果志向、競争原理の導入など)を積極的に導入する。
また、事務事業全般について、行政の責任・役割の範囲を明確にするとともに、緊急度、必要度の高いものを選択し、効率的・重点的に事業を実施し、より質の高い住民サービスを提供することにより、顧客満足度の向上に努める。
なお、社会情勢の変化等により、所期の目的を達成したものや費用対効果の均衡を失したものについては、廃止、縮小、統合するなど徹底した整理合理化を図る。

(3)職員の定員管理及び給与等の適正化

職員定員管理は地方自治体経営の根幹に関わる最重要課題である。
地方分権、少子・高齢化社会の進展や低迷する社会経済の変化等に伴い新たな行政需要による事務量の増加が見込まれるが、原則として職員増は行わず配置(職種)転換によって対応することとする。
また、事務事業の見直し、組織・機構の簡素効率化、アウトソーシング(外部委託)、IT化などによる事務の効率化を積極的に推進することにより、平成12年6月に策定した定員適正化計画の達成はもちろんのこと、引き続き職員数の削減に努める。
特に、保育所や学校給食調理については、統合、効率的運営、民間(運営)委託をも視野に入れ、町の財政規模からの適正な職員定数を設定し、早期退職者制度を創設するなど、一層の職員削減を図る。
職員給与については、今後も人事院の勧告制度を踏まえ、民間の状況等も考慮しながら引き続き適正な給与体系への整備に努める。
また、管理職手当、特殊勤務手当など諸手当については、制度の趣旨等を踏まえながら職務(責任)範囲からの見直しを行う。
なお、給与制度の運用にあたっては、広く住民の理解と協力を得るため、引き続き職員給与表の公表を行い、透明性の向上に努める。

(4)職員の能力開発・研修の推進

地方分権社会が進展するなか、自己決定・自己責任が問われ職員の資質向上が求められており、長期的視点に立った職員の能力開発やモラール(勤労意欲)の高揚が必要である。
自治体間の競争が激化するなか、住民に信頼され改革意欲がある豊かな発想と優れた事務処理能力を持った職員を育成するため、職場研修、職場外研修、自己啓発を人材育成の三つの柱とし、政策形成能力、創造的能力や法務能力等の向上を図る。
また、経営感覚と幅広い見識を身に付けた職員の育成を図るため、民間企業等との人事交流を実施する。

(5)民間委託の推進

住民サービスの向上を基本に、民間活力の活用によるアウトソーシングを導入し、効率化・迅速化を視点とした行政事務の一層の見直しを進める。
民間活力の活用にあたっては、「民間にできることは民間に任せる」ことを原則として、適正な管理監督のもと住民サービスの維持・向上などに留意しつつ、行政責任の確保、効率性、経済性等を十分考慮し、民間に任せた方がより低コストで良質なサービスが提供可能な業務については、積極的に民間委託や民営化を推進する。
特に、廃棄物の収集業務、給食調理や保育所運営については、早急に民間活力の導入を図る。
また、業務内容がボランティアやNPOなどにおいて的確に対応可能なものについても、それらの団体等への委託を進める。

(6)広域行政の推進

町民の日常生活圏の拡大や介護保険、ケーブルTVの広域的実施などに伴い、これまで以上に広域的な対応が必要な行政課題が増加傾向にある。
このため、行政区域を越えて複数の自治体で共同して行うことがより効率的・効果的な業務については、広域的な行政運営を積極的に推進する。
特に、救急・消防業務については、装備、人員や災害時における相互の広域応援体制の観点からも早急に広域化を検討し、実施する。
また、観光においては圏域の中心としてリーダーシップをとりながら近隣町村と連携を強め、広域的共同・協力事業をさらに推進する必要がある。

(7)行政事務のIT化の推進

近年のインターネットの普及に代表されるように情報通信技術の進展はめざましく、高度情報化社会が実現されつつある。
また、e-JAPAN戦略の推進により、電子自治体の実現に向けた総合行政ネットワーク(LGWAN)の電子文書交換システムが稼動し、住民サービスの向上化が図られている。
これらの技術を活用し、行政事務の高度化や住民サービス向上の観点から、庁内LANの拡充やネットワークを活用したシステムの導入・各種情報システムの整備・行政情報の電子化など、情報の取扱に関するセキュリティ対策や個人情報の保護に十分配慮しつつ行政事務の効率化、高度化を図る。
なお、IT化にあたっては、今後さらに技術革新の加速化が予想され高度な専門技術が要求されるため、費用対効果の面からもアウトソーシングで対応することとする。

(8)情報公開・広聴活動の積極的な展開

住民とともに、立山町の在るべき姿・方向性を考えるため、ケーブルTV・広報紙・ホームページ・町長への提言などを活用しながら、情報を判りやすく積極的に公開し、行政の透明性を高めつつ、住民に理解が得られるよう説明責任を果たす。

(9)数値目標を持った財政改革

住民から見て分かりやすい行財政改革を推進するため、以下の指標について数値目標を設定する。
①人件費比率の削減目標
職員総数については、「職員定員適正化計画」において定めた削減目標の前倒しなどを実施し、人件費比率の低減を図る。
②経常収支比率の改善目標
財政構造の弾力性を確保できる適正な水準値を設定し、財政体質の改善を図る。
③公債費比率の上限設定
公債費比率の高止まりは、財政運営を圧迫し、財政硬直化の一因となるため、一定の上限を設定し、起債の発行を抑制することとする。

(10)財源の確保

自主財源の根幹である町税の安定確保を図るため、納税意識の高揚を図り、収納率の向上に努める。さらに、滞納者に対しては、税負担の公平性確保の観点から、厳正な滞納処分等を行う。
また、安定した税収を確保するため、人口増、企業の資本進出に結びつく「住みたくなるまち」、「訪れたくなるまち」施策の積極的な展開を行い、更なる自主財源の確保に努める。

(11)補助負担金の見直し

補助金や負担金は、行政の役割を勘案し、その目的、自主自立の可能性、経費負担のあり方、行政効果の精査・効率化など検討し、廃止、統合など抜本的な整理合理化に努める。
町の重点政策課題に照らし、現に補助を行っている各種団体への補助金などについては、固定概念や既得権化しがちであるが、補助金本来の意義、必要性を再検討し、既定の補助金等の整理を図るほか、終期を設定するとともに不断の見直しを行うことによって、補助金の効果的な運用・抑制に努める。


4.推進の方法

行財政改革は、行政、議会、住民が一体となって取り組むことが必要である。特に行政に携わる職員は、これまで以上の意識改革が求められ、住民サービスの向上を図りつつ、より積極的に改革課題に取り組む必要がある。

(1)実施計画の策定

行財政改革を着実に推進するため、この大綱に基づき、平成17年度までの「短期的期間」と、平成22年度までの「中期的期間」を計画期間とする実施計画を策定する。

(2)推進体制

助役を本部長とする「立山町行財政改革推進本部」を中心に、全庁をあげて切れ目のない行財政改革を推し進める。
また、「推進本部」に「専門部会」を組織し、きめの細かい計画推進に努める。

(3)推進状況の報告と公表

議会を始め「立山町行財政改革推進懇談会」に、実施計画の推進状況を報告するとともに、「広報たてやま」や「立山町ホームページ」等を通じて公表する。