町長コラム

落ち着いて、議員報酬について考えたい  2017年12月13日掲載

 12月11日の桑原米蔵議員の本会議一般質問に対する町長答弁を、北日本新聞が取り上げました。「一連の政務活動費の不正発覚以降、報酬を巡る具体的な動きが県内で出るのは初めて」(同紙)だからだそうです。これを読んだ、地方テレビ局からも取材の申し込みがありました。どうも、あの政務活動費に関連したニュースとするようです。

 このような風潮だから、平成30年2月9日をもって町議を引退する議員でしか、「議員定数を減らしてでも報酬を上げ、若い人でも議員報酬だけで生活できる体制を」と、本会議場で発言できないのでしょう。

 これに対して、私は「議員ご指摘の通り、報酬だけではとても生活できず、このため、選挙に出たいと思う人、あるいは、出てくれる人が見つからない原因だと思います。テレビで『休日や夜間に議会を開会すればいい』とコメントしている人を見たことがありますが、『例えば、議会で質問するためには、その調査活動に、平日、どれだけの時間と労力を掛けているのかがわかっていない。議員は住民の要望を代弁するだけが仕事と思っているのか』と、がっかりしたことがあります。」と答弁し、自分が数々のアルバイトをしながら町議をしていたことに触れました。

 実はこのことは、18年前の北日本新聞に連載された「地方選のかたち」でも紹介されています。本にもなりました。立山町議会議員の報酬は、月額29万円ですが、当時はここから議員年金の保険料が数万円が差し引かれ(自分が将来、受け取る分だけの掛け金ではありません。既に議員年金を受給している全国の元地方議員の年金がここから支払われていました。しかも、長寿による議員年金受給者増と現役の議員定数の削減により、年々、現役議員の保険料がアップしていたのです。)、そのほか、税金や半ば義務的な各種勉強会等の会費なども差し引かれ、実際に振り込まれるお金は約20万円。当時は政務活動費の支給もなかったので、年に4回の議会活動報告(後援会報)の印刷費や書籍購入費、調査活動費となると、議員報酬以外の副業がないと、とてもやっていけません。
 それでも、「議員さんはいっぱい、もらっておるがやろ?」と言われることもあったので、報酬の明細書の写しを後援会報にそのまま、掲載したこともありました。

 また、私は答弁の中で、こうも発言しました。
 「しかし、立山町の財政規模では、議会費に充てられるお金が限られています。そのため、平成17年の頃、『市町村合併しないのなら、せめて、議員定数を削減したらどうか』と、同僚議員とともに発言し、その結果、定数が4人削減され、14人となりましたが、報酬額は変わっていません。地方交付税の配分基準となる基準財政需要額(立山町の人口規模等)では、現在の議会費(議会にかかるお金の総額)でも少なくないからです。」
かといって、「これ以上、議員を削減すると、議論が成り立つのかという疑問もあります。」と。

 前述の桑原議員は、この問題に関して、こう締めくくられました。
 「平成7年から今日まで議員報酬は改定されていません。今こそ、自信を持って改正されることを切に期待するものであります。町発展のため、若者を議員にしようではありませんか。」

 私は、議員報酬に限らず、各種行政委員の報酬等について審議することになる、有識者で構成する報酬等審議会を来年度に開くよう、担当の総務課長に指示しました。