町長コラム

経済対策私案その1 キャッシュレス決済推進はありかな  2018年12月14日掲載

2019年10月からの消費税率のアップによる景気の落ち込みを避けるために、政府は大規模な財政出動による経済対策を検討しています。近いうちに、平成30年度の第2次補正予算案と平成31年度当初予算案の概要が判明するでしょうから、立山町にとって、有利な事業があれば、積極的に対応していきたいと思っています。

 さて、日本経済の低成長の原因は、人口減少と国民の将来に対する不安が大きいと私は考えています。人口が減少すれば、消費が減り、生産も減少します。そして、製品の付加価値(販売価格)を上げなければ、雇用もしくは給料を減らさざるを得ないので、当然のことと言えます。これに加えて、定年退職後、十分な年金が貰えないかもしれないと考えれば、買い物(消費)を控えて貯蓄に回すため、世の中にお金が回らなくなっているのです。私が最も恐れているのが、「年金がもらえないなら、保険料を払うのはバカバカしい」と言う人が増え、その結果、無年金者が増大し、そのうち何人かが生活保護の受給申請をすることになることです。今でさえ、生活保護受給者が200万人を超え、うち約半数が高齢者となっており、国と地方で生活保護費3.8兆円を負担しているのです。消費税率8%のうち1.4%分となる金額です。

 報道によれば、国は、またしても、プレミアム付き商品券の発行を地方に促すつもりのようです。国の平成26年度補正予算(地域消費喚起・生活支援型交付金)でも、国費(次世代にツケを回すだけだが)の投入額に対して、経済効果が低い上、地方の事務負担も多く、識者の多くからは「愚策」と批判されたにもかかわらずです。残念でなりません。一方で、中小小売店でクレジットカードなどのキャッシュレス決済でのポイント還元補助については、「ありかな」と思っています。日本のキャッシュレス決済比率は2割です。海外では9割の韓国、6割の中国などと比べて遅れています。小売店で導入が進まない主な理由は、「面倒だ」「カード会社等に手数料を払わなければならないから」だそうですが、政府の調査によれば、キャッシュレス決済は消費者の購買単価(売り上げ)もアップするので、メリットがあるということです。何より、海外旅行客の増加を域内の消費増加につなげるためにも、スマホを使ったQRコードなどのキャッシュレス決済は必須です。

 30年以上も前に、「クロヨン」が流行りました。黒部第四ダムではありません。税務署による課税所得の捕捉率に関する業種間格差に対する不公平感を表す語です。給与所得者(サラリーマン)が9割、自営業者が6割、農林水産業従事者が4割しか所得を把握できないという意味です。消費税やマイナンバーの導入により、当時に比べて、この格差は小さくなったと思いますが、キャッシュレス決済の普及により、売り上げが正確に記録されることになります。税務署にとっても、売り上げの把握といった面からすれば、「ありかな」かもしれません。