立山歳時記 芦峅寺のおんば様のお召し替え

更新日:2021年06月01日

女性の守り本尊に感謝と祈りをこめる伝統行事

閻魔堂で女性の方4名が白布の準備を行っている写真

白布の準備

女性達が床に座り手で白い布を縫っている写真

縫い上げ

女性がうば尊のお召し替えを行っている写真

お召し替え

富山県指定無形民俗文化財/『とやまの年中行事』百選

  • 所在地:立山町芦峅寺
  • 開催場所:閻魔堂、開山堂
  • 開催日:3月13日

おんば様のお召し替えは、年に一度、3月13日に閻魔堂で行われる行事で、木造のうば尊(おんば様)の着物を、地区の女性たちが召し替えるものです。

うば尊は衣食の恵みを与えてくれる豊穣の女神として、また、とくに女性を成仏に導いてくれる女性の守り本尊として、江戸時代にはうば堂と呼ばれる堂宇に祀られていました。

3月9日、閻魔堂では女性の会の役員が、お召し替えで使う白布を裁断します。白布は晒し木綿です。以前は麻布で、芦峅寺集落で栽培から織り上げまで行われていました。 

3月13日、早朝から閻魔堂に集落の女性たちが集まり、ひと針ずつ縫って回します。死者の旅立ちに着せる経帷子と同様に、縫い玉は作らずに縫い上げます。

お召し物が縫い上がると、雄山神社・開山堂の慈興上人にお参りし、お祓いを受けたあとうば尊のお召し替えをし、行事が終わります。

おんばさまのお召し替えは、江戸時代以前から絶えず受け継がれた行事であり、立山信仰のかつての姿を偲ばせる貴重な伝統行事です。

映像

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