町長コラム

水道料金改定に関するお詫び  2019年9月30日掲載

水道料金を令和2年4月から10%、そして、2年後の4年4月から15%に値上げをすることになりました。理由は、水道管の総延長300kmのうち、設置後40年以上が経過している老朽管が80kmもあり、更新に充ててきたこれまでの予算額では、とても更新が追いつかないことに、私が気付いたからです。平成28年度以降10年間の経営計画を示した「立山町水道ビジョン」には、「事業の効率化等により、水道料金の改定はできるだけ行わない」と記載されています。不明を恥じております。深くお詫び申し上げます。

 ところで、「立山町は、水が豊富なはずなのに、なぜ、水道料金が高いの?」と訊かれることがあります。要因を3つあげるならば、
(1)町の地形にあります。水道水の約半分を、岩峅野地域にある浄水場において常願寺川から取水、浄水しています。この岩峅野よりも上流地域である、立山駅がある千寿ヶ原の水道は山からの湧き水を取水しています。また、同じ立山地区の芦峅寺集落と千垣集落、東峯地区の目桑集落も個別に取水しています。水道施設が複数あるため、維持管理に多額のコストがかかっているのです。そのほかに、豊富な地下水がある主に平野部では井戸を掘り、水道水として供給しています。
(2)地下水を飲める水にするためには、薬品などの費用はさほど、かかってはおりませんが、常願寺川の表流水を使用している町浄水場の維持管理費の負担は重くなっています。
(3)富山市も常願寺川から取水していますが、立山町よりも水道料金を安くできる要因は、人口規模、人口密度の差からくるものと考えています。住宅が点在していれば、その分、長い水道管を布設しなければなりません。つまり、効率が悪いからです。

 町では、これまで、下水道の新設工事箇所に水道管があれば、併せて、更新工事も行ってきました。しかし、全ての老朽管を更新できたわけではありません。住民の中には、水道を利用されていない方もおられるので、水道会計を維持するために、町の一般財源(税金等)を充てることは極力避けねばなりません。かといって、水道料金の引き上げ分だけでは、老朽管の更新事業費全体を賄うことは困難です。
 昨今、大規模災害の頻発を受けて、国では防災対策の一環として、法律を作り、基幹的な管路に関する予算額を(1/3補助)を拡充しました。もちろん、残りの費用は、どこからか用意しなければなりません。私は、学校等の避難所に通じる管路の更新費用に関しては、水道料金の値上げに加え、町の一般財源を投入しても、納税者の理解は得られるだろうと、私なりに考えを整理して、今後10年間で整備延長21km、所要金額20.3億円の老朽管路の更新事業計画案を策定し、この9月議会で了承を得たところです。

 近年、水道の経営が悪化してきたのは、空き家の増加に加え、1世帯あたりの人員減と節水トイレなどの普及により、料金収入そのものが減少傾向にあるからです。こうした状況下で、老朽管の残り60km分の更新の目処は立っていません。今後も、国に対し、支援の拡大を要望していくと同時に、経営の一層の効率化を図ってまいります。