町長コラム

「美しいまちづくり推進室」を設置しました  2021年4月1日掲載

3月定例会で議決された条例改正により、新しい課を設置しました。職員数は4人だけなので、「室」と言う名称にしました。主な業務は空き家・空き地対策です。
近年、適切な管理が行われず、長期間放置された住宅や倉庫などの建築物や空き地が増加しており、周辺にお住まいの住民から、「何とかならないか」と相談を寄せられることが多くなりました。

 平成27年には国で「空家等対策の推進に関する特別措置法」が施行され、周辺の生活環境に悪影響を及ぼしている危険な空き家(特定空家等と言います)の持ち主に対し、市町村長が勧告や行政代執行等ができるようになりました。これを受け、町では「立山町空家等対策協議会」を設置し、危険な空き家対策を実施してきました。
しかし、この法律では、特定空家等に認定されるまで、町は対策を実施できません。こうしている間に、空き家が増えるばかりです。

 空き家や空き地が発生する原因は様々ありますが、近年の特徴としては、一人住まいの方が亡くなり、相続人に該当する親族が一人も存在しないケース。また、相続人となれる親族が、故人の財産(負債も)を相続することを放棄したため、結果的に所有者が誰もいなくなってしまったケースが増えています。いずれも所有者不明土地となります。
このため国は、相続登記の義務化などを柱とする法案を今国会に提出するとしていますが、町には住むことができないような空き家がすでに多数存在し、また、親族がいない独居者が多数いらっしゃるため、この法律だけで、空き家等の問題をすべて解決できるとは考えていません。

 私は、空き家が発生する要因は、人口減に伴う土地・建物の需要減と、仮に老朽家屋を解体しても、法により、家を建て替えることができないような土地に立地しているので、土地の資産価値が低くなっているためと考えています。つまり、土地の売価より、家の解体費用の方が高いので、そのままにしておこうと考える人がいるのです。

 このため、町ではこれまで、国や県の補助を活用して、地権者の負担なしで、土地の測量や登記までも行う地籍調査事業に取り組んできましたが、地権者の協力が得られず、登記が進まなかった土地もありました。
そこで、あらゆる法令も駆使し、場合によっては町の条例を改正してでも、「できることは思い切ってやる」という意気込みで、空き家等の問題を抱えている税務課や住民課、建設課の司令塔役となる部署を設置することにしたのです。

 室の名称は、土地の流動性を高め、危険な空き家や土地を減らし、立山連峰の麓らしい美しい景観のまちにすることを目的としたことから、決めました。