県教育長の説明に納得できない(2022年7月11日掲載 )

更新日:2022年07月11日

2022年7月11日掲載 県教育長の説明に納得できない

7月5日、富山県の教育長を訪ね、「雄山高校の学級数の維持について」として要望書を提出してきました。町議会議長、同窓会長でもある県議会議員、同窓会顧問の4者連名です。6月末、一部の新聞に、「令和5年度から県立雄山高校普通科の1学級削減を検討している」と報道がありましたが、同時期に地元の県議にも説明があったそうです。真偽を確認するため、県庁出身の副町長も情報収集したところ、教育長はその理由を概ね、以下のとおりとしていることがわかりました。なお、5日の私ども要望団にも同様の説明でした。

・高校生の数が減っているので、私立高校の経営も考慮すると、(県立高校の)学級数を減らさなければならない。

・そこで、富山学区、高岡学区、新川学区(富山市以外の県東部)というように地域バランスを配慮して、学級数を削減したい。

 

以下は、町の要望内容と県教育長に申し上げた内容に一部補足したものです。

・新川学区では、普通科において、2次募集をしても定員割れが2年連続と3年連続となっている高校がある。(雄山高校はこの4年間で令和2年度、試験当日欠席1名の一度のみ。ちなみに、おとなりの上市高校総合学科では4年間に2度。令和4年度は150名定員中14名の定員割れ)

・雄山高校には新川学区の中学校からの通学はほとんど無く、当町や近隣の上市町などのほか、富山市東部の中学校からの入学者が多い。また、地元の雄山中学校からの進学先も魚津市以東はほとんどなく、近隣の富山市内の高校が多い。よって、その県東部の定員割れを解消するために、雄山高校の普通科を削減したとしても効果がない。

・雄山高校の生活文化科の生徒のほとんど(令和3年度から定員を30名とされてしまった)が女性。よって、普通科3教室を加えても、男女比は1:2となっている。ここで、普通科を2教室とすると、当然、男子生徒が減ることになり、これにより、団体部活動が存続できないところが出てくる。その結果、中学生は進学先として雄山高校を選択しなくなり、2教室になったとたんに定員割れとなってしまう。つまり、廃校を狙った措置としか思えない。

・県全体で人口(中学生の数)が減っており、そのため、統廃合を含めて学校の規模を見直す必要があることは理解できる。しかし、立山町より人口が少ない自治体に所在する高校よりも雄山高校の学級数を少なくしようとするのは、一般県民から見れば、なんとも不思議な案だ。もちろん、土木系のような特別な学科については、全県的な視点で配置されることについて異論はない。

・地鉄立山線(役場がある)五百石駅利用の学生のうち、雄山高校生は半数以上(実際は3分の2)。もともと立山線の収支は大変厳しい状況だったが、アルペンルートを目指すインバウンドの利用増により、光が見えてきた。ところが、仮に、雄山高校の1学級減となれば、その分、一定数の減となる。さらに立山線の経営が厳しくなり、そして、雄山高校が廃校となれば、立山線自体の存続が困難になる。(つまり、立山黒部アルペンルートの一部区間がなくなることだ。こうした事態が想定されることを、県知事はご存知なのか?)

 

なお、立山町としては、中学生に雄山高校を選んでもらえるように魅力アップが重要と考え、当時の県教育長のアドバイスをもとに、令和2年9月、雄山高校校長(当時)と連携包括協定を締結しました。これにより、観光分野に詳しい外部講師費用の負担や、原則、町民を対象としている台湾への高校生派遣事業については、雄山高校生の場合は町外在住者であっても、町の補助対象としています。(令和2、3年度はコロナ禍により休止)

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