県教育委員会で話したこと(と話せなかったこと)(2022年8月31日掲載 )

更新日:2022年08月31日

2022年8月31日掲載 県教育委員会で話したこと(と話せなかったこと)

8月30日、午後1時から県庁内会議室で開催された、「令和4年第9回富山県教育委員会」の議案第20号「令和5年度富山県立学校募集定員等決定の件」に反対する立場の陳情者として出席しました。発言時間は5分と聞いてはいましたが、多少オーバーしても問題なかろうと8分ぐらいの原稿を用意していました。しかし、「チン」と鐘がなり、恥ずかしい終わり方になりました。その後、ある教育委員から質問があり、これに答える形で、残りの原稿分の一部を話すことはできました。

以下がスピーチ原稿です。

 

「7月19日付け要望書の補足説明を行います。補足資料の1と2をご覧ください。

教育長からのこれまでの説明では、『子どもの数が減っている。そこで、新川学区からも一つ、減らさなければならない』と。ご覧の通り、新川東部から雄山高校への通学生はほとんどおらず、また、立山町からも新川東部の学校にはほとんど進学していない。つまり、雄山高校普通科を減らしても、新川東部の学校の2次募集の定数割れ解消には貢献しません。

先ほど配布された県の資料の【中学校卒業予定者数と学級増減の状況】で、(県の)課長から『令和5年度において、下新川郡では10名増えるが、中新川郡では38名の減だ』と説明がありましたが、令和6年度は下新川郡で30名減。補足資料の3のとおり中新川郡は5名の増となるが、どうなのか。

8月25日(木曜日)、教育長、次長と県立学校課長が立山町役場にお越しになられた際、課長からは『上市と雄山、この10年間で1次募集の段階での定員割れした年数は、上市の方が少ない』と、これが決め手になったかのような発言をされた。県の資料をみると、そのようには見える。ただし、上市では令和3年度から定数を10名減らしている。それがなかったらどうなのか。それよりも見落としてはならないのは、募集人員150人に対し、推薦入試枠が45名分もあること。一方、雄山高校普通科には推薦枠はない。この表で比較されても私は承服できない。

もちろん、雄山高校の普通科の1次募集での定員割れがあるのは事実です。

教育長は、『普通科の定員は40名きっちりにしておかないと、地方交付税措置などの国の財政支援が減る。職業科である総合学科はそこまではお金は減らされないから』と話された。『それなら、上市高校のように10名減、3学級目が観光コースでどうか。人材確保も必要だろうから、町が財政負担をしてかまわない』とも申し上げてきたところです。

想像するに、県教育委員会事務局は、『泊高校の統合過程で下新川郡には苦労かけた。そこで、今度は中新川郡で。大門、伏木、福岡 も3学級なのだから、雄山高校が3学級になったとしても、そう反発はないだろう』と踏んでいたのではないか。

しかし、補足資料の4をご覧ください。他の3校との決定的な違い。それは、生活文化科があるということ。女子の比率が圧倒的に高い。県事務局はそれを見落としていたのではないか。
今後も、普通科で例年通りの比率で男子を確保できたとしても、令和7年度には1対3の比率、男子生徒は全校で90人。となると、この表の右、野球、サッカーのチームは作れない。(バスケも5人では試合にならない。)運動したい生徒は、卓球か弓道のどちらかを選べというのか。これでは、中学生男子の多くは雄山高校を進路希望先として検討もしなくなる。

 

…… ここで、「チン」と鐘がなりました。そこで、原稿を飛ばし、 ……

 

今日も、雄山高校のグラウンドでは、現役の1、2年生が、『来年も試合に出たい。また、勝ちたい』と、練習しています。県の案を知ったら、彼らは失望するでしょう。

 

ここで発言をやめました。その後、ある教育委員からの、

「自分のことばかり考えては、…。だから、客観的な判断ができる県の事務局のことを信じる。それよりも人口増にどう取り組むかだ」という趣旨の質問に答える形で、

「もちろん、富山県全体で子どもが減っているし、これからも減る。部活動は生涯の友を得る機会。ある程度の規模を維持するために統廃合はやむを得ないと思う。だからこそ、今年はここ、来年はここ、といった小手先の手法はやめていただきたい。

もしや、『令和8年度以降の統廃合議論の前に、この段階で雄山高校をつぶしておけ』という思惑があっての案なのか」

 

以下は、話せなかったこと。

 

8月25日、教育次長は、「高校は、部活動だけではない」と話された。しかし、彼らにとっては、「突然、青春、高校生活が終わってしまった」と、同じ衝撃になると、皆さんは想像できないのか。

中川、奥野両県議会議員の発言のように、「これまでの数合わせ」「募集定員を調整」では、現役の高校生が可哀そうです。次長も課長も、もとは高校の教師でしょう。

『民間から選ばれた教育委員におかれては、教育委員とは、【教育長および教育委員会事務局のチェックを行うこと。教育行政のプロでは持ちにくい、それぞれの視点から、地域の抱える課題を捉え、より一層民意を反映する】という本来の役割を思い起こしていただき、慎重にご検討、ご判断をいただきたい。』(注)

(注)これについては、教育委員の中に前教育次長がおられたので、たとえ、発言できたとしても無駄だったと思います。

補足資料1

補足資料1

補足資料2

補足資料2

補足資料3

補足資料3

補足資料4

補足資料4

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