2011年2月24日町長コラム

更新日:2021年06月01日

富山県東部消防広域化に対する立山町長の見解 2011年2月24日掲載

  1.  市町村消防の広域化は、消防サービスの向上、規模のメリットによる財政負担の軽減につながる組み合わせについては必要と考える。
  2.  生活圏、医療圏、交通事情(地形的なもの)、更には常願寺川の河川流域での大
    規模災害等への対応面などから、富山市を含む広域化がベストと考えており、さらに、県の広域化推進計画を踏まえて、関係者を通じて富山市関係者に打診してきた。
     しかし、富山市においては、すでに大規模災害に対応できるだけの消防の規模があり、さらに、富山地区広域圏の中で立山町とだけと合併(広域化)することは難しいようで、現時点では、協議に入ることすらできていない。
  3.  そこで、県の計画の組み合せ案にあった「広義の新川地区、8市町村」の合併についても検討してみようと、任意の協議会に参加してきたが、黒部市の離脱により、この前提が崩れた。
  4.  黒部市を除き、朝日町と入善町を加えての広域化は非現実的と言わざるを得ない。
     実際、報道によれば、朝日町と入善町の議会でも異論も出ているようだ。黒部市長が話されるように、まずは、地形的および医療圏を勘案して他の自治体と協議を始めるのが基本であると思う。もちろん、他の自治体の行動に口をはさむつもりは毛頭ない。
  5.  仮に、魚津市と滑川市、上市町、舟橋村の4市町村で広域化を目指すことになった場合のわが町の対応だが、消防サービスの向上やコストの面でも特にランニングコストの面でメリットが見出せず、かつ、新たに一部事務組合を作ることに私は躊躇する。
     わが町は、ゴミやし尿は富山地区広域圏の構成市町村(富山市・滑川市・中新川郡の上市町・舟橋村・立山町)で処理し、介護保険と下水道については中新川郡でおこない、さらにケーブルテレビについては滑川市と上市町と立山町で運営している。地方自治法上は、地方公共団体のひとつであり、各市町村からの代表である議員も選出され、議会も構成されているが、その意思決定過程は住民からはわかりにくく、それが、中2階の組織と言われるゆえんである。さらに、議会にかける前に、市町村担当者間での調整など、金額として表れないコストが嵩む。
  6.  私は、中新川郡と滑川市との消防広域化について検討すべきと考える。法改正前に検討していた経緯もあり、この枠組みについてであるならば、ケーブルテレビを運営する中新川広域情報事務組合を改組すれば事足りる。また、住民サービス面を考えるならば、医療圏が同じであること、そして、将来、富山地区広域圏一本化への可能性を残すことができるので、この組み合わせがベターと考える。
  7.  当初、中新川郡と滑川市との組み合せでは、国が目指している30万人規模に及ばず、また、デジタル化のための有利な助成支援措置がある起債ができないと聞いていた。
    ところが、30万人はおろか、10万人に満たなくとも、枠組みを決め、県を通じて国に申請すれば、適用される可能性があるようだ。
  8.  もちろん、わが町の地形は、南北に長く、しかも、構成市町村の外れに位置するので、滑川市や上市町が魚津市との広域化を優先されるとするならば、これに反対できるものでもない。
  9.  仮に、他の自治体がそう判断されるのならば、当面の間、単独で行くしかないと考えている。

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