2013年3月22日町長コラム
ポジティブとネガティブ 2013年3月22日掲載
25年度当初予算案をはじめとする議案を審議した3月定例議会は、19日で閉会しました。
特に、国の大型補正予算に対応した24年度補正予算は15億円規模となり、これを13カ月予算と考えれば、昨年度に比べて積極型と言えます。
この積極型、言い換えれば、ポジティブと申しましょうか。
そう言えば、昨年末に誕生した安倍首相の「3本の矢」をはじめとする前向きな発言を国民の多くは支持しております。
景気は、「気」からと言われます。
私も安倍内閣の経済政策が成功すること願っております。
ところで、このポジティブの反対語として、ネガティブがあります。訳すると消極的、マイナス思考、…。
あまり、よいイメージで使われません。
3月議会では、「このままだと、町総合計画に掲げた2020年時の目標人口27000人が達成できない。だからこそ、中学生まで医療費無料化を拡大すべきだ。」との趣旨の質問をいただきました。
私は、医療費を無料化にしたからと言って、人口が急激に増えるとは思っておりません。そもそも、議会の議決に基づく総合計画の基本構想にある27,000人の達成は、極めて難しいと思っています。
ここまで、述べると、「町長はネガティブ(消極的・悲観的)だな。」と思われるでしょう。
しかし、悲観的と現実的とは異なります。
ここに、立山町の年齢別人口統計(3月1日現在)がありますが、人口の多い年代は64歳で558人。団塊の世代と呼ばれる方々です。
次のピークは団塊ジュニア(子供)の世代が、40歳で444人です。
私事ですが、私は28歳で結婚しました。この年代は現在255人おられます。
仮に、この方々が、これから立山町で全員が結婚して、全員に1組につき4人の子供さんを授かったとしても、団塊世代の数には追いつきません。
近年は、毎年300名以上の方が亡くなり、かたや生まれてくる赤ちゃんは200人を切っております。かつ、比較的人口が多い団塊ジュニアの世代が40歳を過ぎようとしているいま、今後、急激に出生数が減ってくることは火を見るより明らかです。
もちろん、これは立山町に限ったことではなく、国勢調査(2010年)の結果をみても、日本全体がこうした年齢別人口構成となっていることがわかります。そのため、2030年には、1000万人以上が減少していると推計されています。
そこで、こうした超高齢・人口減少期を乗り切っていくためには、まず、この事実を直視した行政運営、例えば、コストのかからないコンパクトなまちづくりを進めていくことが肝要です。
と同時に、「一生に一度の買い物になる宅地を買うならば、教育や生活環境が整ったところ」と思っている人に「選ばれるまち」をつくりたいと考えています。
更新日:2021年06月01日