2013年7月29日町長コラム
「入山料の前に」 2013年7月29日掲載
25日から、世界文化遺産となった富士山の環境保全の資金を確保するため、山頂を目指す登山者から一人千円ずつを任意で集める(協力金)入山料徴収が山梨県と静岡県で始まった。
昨年、私は富士登山を果たしたが、立山に比べればごみが多いと感じた。これでも山小屋などの観光事業者もごみ処理の負担をしていると思うが、やはり両県からの支出(つまり、税金)が相当あったと推察される。
それは、立山黒部アルペンルートにおいても、観光に関わる事業者の負担金だけでは足りず、立山町や富山県も支出しているからだ。
そのため、町民からは、「立山町でも入山料を」、つまり、法定外目的税を検討したらどうかと言われることが度々あるが、そもそもアルペンルートの大半は県が管理しているし、徴収コストとの兼ね合いからも難しいだろうと答えている。
私は、入山料の前に、富山県に取り組んでほしいことがある。
それは、立山駅県営駐車場の有料化だ。
立山駅周辺には、730台余りの駐車場があるがそのうち駅に最も近い場所230台分については富山県(生活環境文化部)が管理している。
しかしながら、朝からすでに満車のことが多い。
これは、登山者等が何日間も駐車しているのではないかと思われる。その結果、繁忙期には、県外観光客が徒歩10分以上もかかる臨時駐車場に停め、ときにはケーブルカーの時刻に間に合わないためか、路上駐車も見受けられる。
そこで、昨年12月6日、石井富山県知事に対し、「扇沢駅では、長野県営公共駐車場の管理を関西電力株式会社に移管した上で、有料化している。立山駅においても、観光客が無料・有料を選択できるようにし、有料化によって得たお金で、満車(空車)状況表示板、除雪や樹木管理など」に充てたいと要望書を提出した。
これを受けて、県生活環境文化部と駐車場の一部管理者でもある立山黒部貫光株式会社(以下、TKK)との話し合いがもたれたが、TKKがもう少し多面的に検討すべきとし、現在のところ進展がない。
なお、当該駐車場を立山町で管理することになれば、駐車料金を一日500円とし、その他の駐車場は無料とする。
また、駐車スペース不足に対応するため、県駐車場より若干、遠くなるが、立山1号公園(立山町管理)の駐車スペースを町の責任おいて拡大するつもりであったことを記しておきたい。
更新日:2021年06月01日