2013年11月15日町長コラム

更新日:2021年06月01日

11月15日 町制施行60周年記念式典 立山町長式辞 2013年11月15日掲載

 11月15日 町内外からお客様を迎え、町制施行60周年記念式典を開催しました。
以下、式辞です。

 昭和二十九年一月 雄山町、利田村、上段村、東谷村、釜ケ渕村、立山村の一町五箇村が合併して立山町が誕生し、同年七月に新川村が編入合併しました。
立山町は、来年一月には、満六十年の記念すべき年を迎えようとしております。

 本日、ここに、町制六十周年記念式典を挙行できますことは、まことに喜びにたえないところであります。
 ご来賓各位には、ご多用の中ご出席を賜り、また東京立山会、関西立山会をはじめ、姉妹都市愛知県犬山市、友好親善提携を締結しております神奈川県湯河原町、アルペンルートで繋がる長野県大町市からも遠路ご出席を賜り、深く感謝申し上げます。

 顧みれば、立山町の歩みの中で、町だけでなく、日本の経済と日本人の心に大きな影響・チカラを与えたものは、黒部ダム、そして立山黒部アルペンルートでなかったかと思います。

 戦後日本の経済復興の原動力として、電力供給を担った黒部ダムは、七年の歳月と延べ一千万人の労力をかけて、昭和三十八年六月に完成し、今年五十周年を迎えました。
更に名誉町民でもある故佐伯宗義先生が、長野県と富山県を貫く大動脈として、立山の直下を貫く立山トンネルの貫通に情熱を注がれ、昭和四十六年に立山黒部アルペンルートが完成したのであります。

 これらは、誕生して間もない立山町に、財政面で多大な恩恵を与えると共に、今では国内外から多くの観光客が訪れる山岳観光ルートとして、また、気軽に天空の別世界へ行くことができる観光地として、富山県民の財産になっております。

 私たちは、日頃仰ぎ見る立山連峰に、先人達の情熱を感じ、誇りに思い、感謝の気持ちを持ち続けたいと思います。

 さて、本日の式典におきまして、六十周年記念表彰をさせていただくこととしております。受賞されます六名の方は、いずれも各分野において顕著な功績を残された方々で、立山町の発展にご貢献をいただきました。町民を代表して、多年にわたるご労苦に対し、感謝の言葉を申し上げます。

 このたびの表彰を契機に、より一層のご活躍をお祈りし、今後ともお力添えを賜りますようお願い申し上げます。

 ところで、立山町はもとより、国、とりわけ地方が政策を立案するにあたって前提とすべきは、これからの日本は人口減少期に突入し、働いて税金や保険料などを納める現役世代が急激に減少していくということであります。
そのため、人口減少期に対応したまちづくりをしなければ、現在のような行政サービスは維持できなくなります。
 先人は、木造老朽校舎等を改築するために、昭和五十三年から固定資産税率を0.1%上げ、これを基金に組み入れて、教育施設の充実を図ってまいりました。まさに「米百俵の精神」であります。そして、現在は、その0.1%の半分に引き下げておりますが、喫緊の課題となっている耐震化等の財源の一部に充てております。これをもとに、国の経済対策に呼応して、町債残高は一時的に膨れ上がりますが、国の財政支援が有利なうちにと、思い切って改築を進めてまいりました。
教育施設は、住民の避難所、安心の拠り所であります。
また、次世代育成に対する投資、つまり、教育は、わが町のみならず、この国の将来がかかっていると思うからであります。

 お陰様で、長らく懸案だった「立山中央小学校校舎」をはじめ、大型建設事業が一段落しましたが、私たちは新たな課題に直面しております。それは、俗に言う団塊の世代の皆さんが七十五歳を迎える2025年頃から、本格的な超高齢社会に突入し、医療や介護の費用が急激に増大することであります。

 私たちは、これに照準を合わせ、その他の行政サービスの効率化を図ると同時に、町民の皆様とともに、立山町のブランド力を高めることにより町財政と地域力を強化し、来るべく超高齢社会を乗り切れる「質の高いまち」をつくってまいります。

 どうか、皆様の一層のご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。

 おわりになりますが、本日この式典にご出席いただいた皆様をはじめ、町民各位のご健勝とご多幸を、心からご祈念申し上げ、式辞といたします。

 平成25年11月15日
 立山町長 舟橋 貴之

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