2018年6月20日町長コラム

更新日:2021年06月01日

『イクボス宣言』は特に考えていません 2018年6月20日掲載

 6月18日付け富山新聞の1面トップに
富山県内首長のイクボス宣言 4市町長「予定なし」と、大きな見出しの記事が掲載されていました。この4市町長の中に立山町長も含まれています。県内15市町村の対応状況に関する一覧表には、立山町の欄は「特に考えていない」と出ています。6月初旬、富山新聞立山町担当記者の質問には、その通り答えました。
 質問の趣旨は、「『イクボスを巡っては、石井隆一知事が2015年11月にイクボス宣言して以降」(記事より)』、県西部6市長の全員が宣言しているのに、なぜ、県東部のほとんどの市町村長は、宣言しないのか?」というものでした。

 前述の通り、「特に考えていない」と答えると、記者がさらに食い下がるので、「新聞社が取り上げてくれるのなら話すけど」と前置きした上で、こう答えました。「このイクボス宣言は、国(厚生労働省)が、(働き方改革の一環として)宣伝したと認識している。ところが、実際はどうだろうか。例えば、国会(委員会等)の質問要旨の通告が、前日の夜になることが多い。役人はそれから(大臣をはじめとする政務三役の)答弁案を書く。書き終えるのが深夜。日をまたぐことも頻繁にある。それでも、早朝、7時前には出勤し、上司に確認してもらった上で、9時からの委員会が始まる前までに、実際に答弁台に立つ大臣等へのレク(答弁原稿説明)を終えなければならない。」
 記者「まず、隗より始めよ、ですね」 舟橋「その通り」

 霞が関(官僚)の知人からは、「(所管事項の)質問が当たれば、睡眠時間は3時間、ときには、自宅には着替えに帰るだけで、一睡もできないことがある。このままではいずれ死ぬかもと思ったことがある。」と聞かされたことがあります。彼らの願いは、「質問通告は、委員会の前日、せめて勤務時間中までに出してくれれば」というもの。かつて、質問通告は2日前までにと与野党で合意されたはずだが、いつの間にか反故とされたようです。特に、働き方改革を審議しているはずの野党議員がひどい。発信力のある小泉進次郎議員や河野太郎外務大臣らが発言していますが、改善がみえてきません。ある野党議員は「法律で決まっていない」と言い訳していますが、議会の権威の源は、長い間に積み重ねてきた慣例にあると思います。与野党議員で構成する議院運営委員会において、質問通告のあり方を議論してほしいと思います。

 ということで、宣言する、しないはそれぞれ自由。私は、働く意欲のある人が効率よく働けるよう、言い換えれば、一人あたりの労働生産性が上がるよう、仕事のやり方を工夫し、改善に努めたいと思っています。

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